セントラルコート菊名


アプローチに大谷石を再利用
右側:もちの木(樹齢70年)


中央:移植した萩


屋上緑化庭園


外壁緑化


木製サッシュ・ しなベニアの腰壁

建物名称 セントラルコート菊名
建設地 横浜市港北区
主用途 賃貸住宅
延床面積 1152.2u
構造 RC造
階数 地下2階 地上3階
竣工 2001年10月


【古い建材などを再利用】

大谷石を再利用
旧宅の擁壁に使われていた大谷石を、セントラルコート菊名の裏口のアプローチ道に埋め込み、敷き詰めて再利用しました。落ち着いた和風なたたずまいを演出しています。

もちの木、萩の移植
セントラルコート菊名を建てる前の敷地に植生していた樹齢70年のもちの木を裏口玄関の脇に移植したほか、同じく旧敷地に自生していた萩を屋上庭園に移しています。

【環境と人に優しい自然素材】

エコ壁紙
人と自然に優しい部材にしていこうという動きが高まっています。それが「エコ壁紙」です。ビニールなどの化学製品を用いず、シックハウス症候群の原因ともされる有害な物質を吸収するなどの働きが注目されています。また、一般の紙製品でなく珪藻土や農産物などを材料とすることで、木材の大量伐採を防ぎ地球温暖化防止にもつながります。セントラルコート菊名でも各部屋の壁紙に「エコ壁紙」を採用して、健康かつ環境保全をめざした住まいづくりを行っています。

竹フローリング
住む人に自然の温もりを提供するフローリングですが、その一方で木材資源の保護も重要となっています。そこでセントラルコート菊名では、環境保護の観点から「竹フローリング」を住戸のうちの2戸に採用しました。竹は日本に数多く自生し、成長が早いため自然環境が保全できます。また、素材として防菌、防カビ効果に優れるなど健康面での効果も高く、耐久性や高級感も優れています。

屋上緑化
セントラルコート菊名は、中庭を挟んで上部と下部の2棟から構成されており、上部の棟の屋上では「屋上緑化」を採用しています。温暖化防止の対策として都心部でも増えている屋上緑化ですが、セントラルコート菊名では、緑豊かな周辺環境との調和を図ることや居住者に緑の憩いを提供することも目的としています。建物を建てる前に敷地に育っていた萩をそのまま移植したほか、さまざまな木々を植えており、見上げるだけもそこに「森」が在るような感覚です。植樹だけでなく井戸水を利用した池も備えており、小さな生き物なども訪れるような「屋上庭園」という趣となっています。

外壁緑化
日差しからの負荷を下げ、居室の冷暖房効率を上げるための建物緑化では、屋上緑化とともに外壁の緑化も大切であるといわれています。セントラルコート菊名でも、上部棟の東南側外壁にワイヤーを貼り、外壁緑化を進めているところです。植物などを設置するだけの屋上緑化とは違い、外壁緑化は蔦などが成長し外壁を自ら覆うことになるので、もう少し時間はかかりますが、近い将来には緑に覆われたセントラルコート菊名という新しい姿がお目見えしそうです。

雨水利用
屋上庭園だけでなく中庭のシンボルツリーなど多くの緑が配されているセントラルコート菊名では、こうした緑を守るための散水に雨水を利用しています。地下に雨水を貯めるタンクを設置し、ポンプで汲み上げて散水などに使用することで、水資源の有効利用を図っています。また、中庭にあるシンボルのため池の水も雨水を使用しています。

24時間換気システム
居住性を向上させるためという理由から、現代の住宅は密閉性が高くなってきていました。そして、それがアレルギーなどのシックハウス症候群の原因ともなったとも指摘されています。常に外気を取り入れて室内の空気を循環させることが健康につながるという観点から、24時間換気システムが最近の住宅では必須ともなっています。セントラルコート菊名では、リビング、寝室などに外気取り入れ口を設け、浴室から室内空気を輩出するという「空気の流れ」を創り出すという、「24時間換気システム」を採用し、住む人が健康で快適でいられる環境を提供しています。

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